ミチタのシャドバ備忘録

使ってるデッキ、新弾評価など

唯我の絶傑・マゼルベインの評価

 

6/4/4 【ファンファーレ】自分のデッキに重複するカード(唯我の絶傑・マゼルベインを除く)がないなら、このバトル中、自分のリーダーは「自分のターン終了時、自分の場のフォロワーが1体なら、ランダムな自分のフォロワー1体を+2/+2して、ランダムな相手のフォロワー1体に2ダメージと相手のリーダーに2ダメージ」を持つ。リーダーはこの能力を重複して持たない。

 

ローテーション評価…C

アンリミテッド評価…C

 

 

 ついに第10弾カードパックの情報が解禁されました。PVではレジェンドカードと思われる10人のビジュアルが公開され、新しいカード、新しい環境への期待も高まっています。前回の蒼空の騎士では完走できませんでしたが、今回は全カードの評価をしっかりとつけていくつもりなので是非とも最後までお付き合いください。

 

 さて、1枚目のレジェンドはPVでも紹介されていた十禍が一人、マゼルベインです。なんとシャドウバース初めてのハイランダー(デッキに同名カードを一枚しか採用せずに構築すること)シナジーカードになっており、バフ+ランダム2点打点によって永続で盤面干渉のできるリーダー付与効果を持っています。その代わり、デッキ構築の縛りに加えてターン終了時に自分の盤面にフォロワーが1体だけ(0体でも2体以上でもダメ)居る状況でしか発動しないという厳しい条件も課されています。

 

 デッキ条件と盤面条件の二種が両方ともかなり厳しめのハードルだといえます。デッキに重複カードを入れないという縛りは、デッキ枚数が40枚でレジェンドの枚数制限も存在しないシャドウバースでは非常に重いです。

ハースストーンをプレイしている方はハイランダープリーストがナーフ対象となるほどのデッキにまで上り詰めたことを思い出すかもしれませんが、あちらは30枚デッキで一枚のカードの採用上限も2枚、レジェンドに至っては採用を1枚に制限しています。そのため、通常のデッキと比べて本来採用されないようなカードは12,3枚前後と、デッキ全体の半分以下しかハイランダー構築のためのカードを入れる必要はありません。

それに対して、シャドウバースにおけるハイランダー構築は本来3枚積まれるべきカードを1枚しか積めないため、単純計算でデッキの2/3を本来は構築で採用されないようなカードで埋める必要があります。これは安定性の面でもデッキパワーの面でも大きな足枷となることが予想されます。シャドウバースは発見システムやヒーローパワーのようなデッキの採用カード以外の要素で補うことができない点もハイランダーを組むには厳しいポイントです。

 

 それに加えて盤面にフォロワーが一体しかいない状況でしか発動しないという縛りが存在します。例えば翠嵐の斧使いの3枚プレイ条件はゲーム後半になるにつれて使用できるPPが増えるため発動するためのハードルが下がることになりますが、反対にこのカードの条件はゲーム後半になるにつれて制限が厳しくなります。小型フォロワーを横に並べると効果が発動しなくなってしまうためppを余らせることになると予想でき、大型のフィニッシャーも1枚ずつしか採用できないためゲーム後半に安定して出せるとは限らないでしょう。

さらに、効果を活かすためには1体のフォロワーだけで攻めていくことになるので銀氷の吐息のような軽い単体除去で処理されてしまった場合に簡単に盤面を逆転されてしまうリスクがあります。相手の横並びにも弱くなるため全体除去が欲しいところですが、それらのカードも1枚ずつしか積めないため安定して盤面を返すことができません。

 

 条件を満たしたときの効果自体は毎ターン2コスト相当バフと除去にリーダーへのバーンダメージが0コストで発動するためなかなか制圧力があり、出したターンにマゼルベインが6/6/6相当のスタッツになりながら2点ダメージを飛ばせるためプレイ時の隙もほぼありません。しかし前述の条件の重さが響き、ハイランダー構築という重い縛りをこのカードのみのために実行する価値は現状存在しないように思えます。

まだ新弾も一枚目であり、これ以降の新カードで強力なハイランダーカードが追加された場合には評価が上がる可能性はありますが、少なくともこのカード単体ではデッキの軸とするには無理があると考えています。ローテーションアンリミテッドともにC評価です。