リバース・オブ・グローリー事前評価:ニュートラル編
レジェンドレア
至高神・ゼウス
ローテーション評価…A
アンリミテッド評価…C
2pick評価…C
久しぶりに登場したニュートラル10コストレジェンドとして、ToGの目玉カードだったゼウスが再録されました。進化シナジーの親玉といえるカードデザインで、この試合中に進化した回数だけ自己強化やリーダー回復がランダムで発動します。
充分に進化回数を稼ぐことができたときのパワーは目を見張るものがあります。
元のスタッツが5コスト相当で、リーダー回復効果を除けば進化一回で1.5コスト分のバフ+追加能力が加わります。事前に4回ほど進化できればマナレシオは1を越え、進化回数が増えればさらに強くなります。
疾走効果が発動すれば守護貫通の二桁バーストダメージも現実的で、リーダー回復効果が複数回発動すれば絶体絶命の局面を解決できることもあるでしょう。
攻撃面でも守備面でも一枚でゲーム展開を劇的に変えてしまえるポテンシャルを秘めています。
やはりこのカードの問題となるのはアクセラレート無しで10ppという重さ、そしてファンファーレ能力のランダム性でしょう。
pp加速やコスト踏み倒しのないデッキのフィニッシャーに据えるには重すぎるコストであり、ゼウス以外の他の動きができないためファンファーレが思うような結果にならなかったときのリカバリーも利かせにくいです。特に疾走が付くか付かないかでカードパワーに大きな差が生じやすい点が気になります。
そのためこのカードの採用先の本命はランプドラゴンではないかと考えています。ドラゴンのpp加速とガルミーユやフニカルの自動進化は相性がよく、早期召喚ができるならば守護やリーダー回復効果も活かしやすいでしょう。
またウィッチの新レジェンドの呪いの言霊・ジンジャーとの相性もよく、進化回数を稼ぐことでゼウスが非常に強力な1コストのフィニッシャーになります。
ただ環境面で考えると、ランプドラゴンには従来のサタンや新カードの竜の財宝など、フィニッシャーの選択肢は幾つか存在します。
またジンジャーをフィーチャーした進化ウィッチはクラス固有の自動進化フォロワーが少ないため、今の段階では成立するかやや怪しいです。
ゼウスはカードパワーは高いものの進化シナジー抜きに構築で採用されることはないであろう能力なので、採用先として有力なそれらのデッキが環境的に強くなければゼウス自体の立ち位置も向上しないでしょう。
そのため現状ではTier上位になるか怪しいアーキタイプにおけるキーカードであると考え、ローテーション評価をAとします。
アンリミテッドでは、10コストのフォロワーを普通のデッキで利用するのは厳しいですし、進化シナジー自体も環境的にやや悠長です。
また庭園ドラゴンや言霊遣い・ジンジャーを使うウィッチのような特殊なデッキではファンファーレに依存した強さである点が痛く、確定で疾走や守護を持てる従来のファッティと入れ替わることはないでしょう。アンリミテッド評価はCとします。
2pickではうまく決まればゲームを破壊できるカードではあるものの、進化シナジーを上手く活かすには運が大きく左右します。
進化回数の関係上先攻で弱いカードなので、自動進化カードを豊富にpickしていない限りあまり取りたくないことが多いでしょう。2pick評価はCです。
ゴールドレア
シルバーレア
アポロン
ローテーション評価…B
アンリミテッド評価…B
2pick評価…B
2/1/2と貧弱なスタッツですが、相手の盤面のみにカードがある状態で2コスト余らせてターンエンドすることでデッキから直接召喚されます。手札に来てしまったときはエンハンスで出せば9/8/9守護として活用できます。
このカードを1枚積んでおけば絶対に後攻2パスをしなくなります。特に先攻のマシンエンジェルに対するメタカードとしては高い威力を持ち、直接召喚によって確実に盤面有利を取れるため体力1の2コスト帯全般に対して強く出ることができます。
反面2/2/2に対しては一方的に倒されてしまうので対アグロ、ミッドレンジに対する汎用的な2コストの動きとしては頼りないです。自分が先攻であればそもそも直接召喚するタイミングが無いゲーム展開も考えられ、エンハンスがあるとはいえ素引きしたときの弱さも気になります。
このカードを活用するには、2/2/2にアポロンをトレードされた返しの3ターン目をフォローできる手段があるデッキが望ましく、マジックミサイルのあるスペルウィッチや人形ネメシスなどが採用候補になるでしょう。特に1/1の横並べに弱くなりがちなスペルウィッチでは活躍できそうです。
直接召喚があるとはいえ先攻で素引きした時の弱さも相当であり、相性の良いデッキに適当に1枚採用しておけるカードではないと思いますが、環境的に機械デッキが流行っているような状況では効果を発揮しやすいメタカードになるのではないかと思います。ローテーション評価はBです。
アンリミテッドでは黄金都市ビショップ(ローテでも使えますが)とも相性がよく、後攻であれば2t目に黄金都市と同時に召喚されます。
やはり先攻で素引きするとプランが崩れやすいため無条件でデッキに積めるわけではないですが、序盤後攻の対アグロへの回答を作りやすくなる点は価値が高いでしょう。アンリミテッド評価もBとします。
2pickでも2パスの防止にはなりますが、構築と比べて2/2/2に一方的に処理されたときのリカバリー策を用意しにくいためテンポを取られやすいです。エンハンスで大型守護になれるため最低限のpick対象にはなれると考え、2pick評価はBとします。
一角獣の巫女・ユニコ
ローテーション評価…B
アンリミテッド評価…B
2pick評価…A
ダークネス・エボルヴの優良ニュートラル2コストフォロワーだったユニコが再録されました。
回復のタイミングがターン開始時から攻撃時に変わっていますが、概ね強化だと考えていいでしょう。進化殴りで相手のターンを待たずに回復できるようになっているのは大きな差です。
ユニコ自体は昔とほぼ変わらない性能ですが、ダークネス・エボルヴの頃と比べると各クラスの2コストフォロワーの質が格段に上昇しています。進化時効果やエンハンスでデッキのキーパーツになるフォロワーも多く、それらを押しのけて優先されることはありません。
回復効果持ちなので復活したエイラビショップと相性が良いように思えますが、機械であるメカゴブリンの優先度の方が高く、またエイラビショップの進化権は命よりも重くなりそうなので攻撃時効果に期待して採用するのは難しいように思えます。
とはいえ優秀な実質守護であるニュートラル2/2/2である点は変わらないため、序盤を耐えきりたいデッキや、突進付与が簡単に行えるデッキでは採用選択肢になり得るでしょう。ローテーション評価アンリミテッド評価ともにB、2pick評価はAです。
ブロンズレア
傭兵の集会所
ローテーション評価…D
アンリミテッド評価…D
2pick評価…D
紙のカードゲームでもたまにあるバニラシナジーのカードです。単体では毎ターン攻撃力バフがかかり、ゴブリンなどのバニラカードがあれば守護がおまけで付与されます。トークンもバニラカードとみなされるので、もし構築で使いたいならトークンを生み出せるデッキになるんでしょうか。
残念ながら単純にカードパワーが不足しています。ローテーションで同コスト同カウントダウンニュートラルに伝説の幕開けが共存しているという時点で論外でしょう。
ターン終了時の攻撃バフは直接的な打点に繋がるわけでもなく、潜伏フォロワーへのバフであれば運命の泉の方が優秀です。1/1トークンに守護がつくことで若干嫌がらせができることはありそうですが、あまりにも汎用性が低すぎて2コストカード一枚を使ってやることではありません。
わかりやすく弱いカードでしょう。2pickでも問題なく弱いですが、pickせざるを得なかったときは守護付与効果をできるだけ強く使えるようにトークン生成カードと組み合わせたいところです。ローテーション、アンリミテッド、2pickともにD評価とします。
フロートボードマーセナリー
ローテーション評価…S
アンリミテッド評価…A
2pick評価…B
2/1/2の本体に機械カード対象のサーチ効果が付いています。
全クラス使える汎用機械カードです。2コストと軽い点、このカード自体が機械である点、ファンファーレで後続を呼び出せる点が非常に使いやすく、リモニウムなどのキーパーツを引き込む用途でも使えます。
自身がサーチ対象に含まれることにはメリットデメリット両方が存在しますが、機械デッキは機械カードの頭数を揃えることが求められやすいため概ねメリットの方が上回りやすいでしょう。
機械ロイヤルや機械ヴァンパイアなどの機械フォロワーの枚数が直接デッキパワーに繋がるアーキタイプでは非常に使いやすい戦力になりますし、特定の機械カードへアクセスできる確率を上げられるため機械ビショップなどでも重宝します。
そのため殆どの機械アーキタイプのデッキパワーを底上げできるカードであり、環境の多くのデッキで採用されることになるでしょう。ローテーション評価はSです。
アンリミテッドでもバイロンがサーチ対象になるためフェイスドラゴンでの採用が考えられるなど、機械カードを含むデッキで汎用的に使われそうです。アンリミテッド評価はAとします。
2pickではスタッツが低く2ターン目の戦力としては心もとないため、機械カードを他にどれだけpickできるかが重要になりそうです。手札の機械カードを減らさずにプレイできるためシナジーを充分に確保できれば使いやすいカードになるでしょう。2pick評価はBです。