リバース・オブ・グローリー事前評価:エルフ編
レジェンドレア
ゴールドレア
機械樹の番人
ローテーション評価…A
アンリミテッド評価…B
2pick評価…B
自己バウンス効果を持った2コストフォロワーです。この系列のカードの元祖であるダンジョンフェアリーの完全上位互換になっており、本体が守護を持ったうえに機械カードをバウンスすれば追加で1ドローできます。
茨の森やベビーエルフ・メイのような、バウンス効果と極端に相性の良い低コストカードは現状のローテーションのカードプールにはないですが、それでも2/2/2守護の堅実な性能を持ちながら様々なファンファーレ能力を使い回せます。
フェアリーウィスパラーやリザによるリソース補充、アーボリスト・ライラやリリィによるバフなど相性の良い組み合わせはエルフに沢山存在するため効果対象に困るということはないでしょう。
機械シナジーを持つうえに自身も機械なので、機械ミノムシのバウンスで0コスト1ドロー、フロートボードマーセナリーで2ドロー、マシンクローエルフで疾走出し直し+ドロー、クリフトで盤面除去+ドローなど多彩な動きをしながらデッキを掘り進めることができます。
またバウンス持ちのフォロワーであるためヴォジャノ沼のヌシと強いシナジーがあります。手札に機械樹の番人が2枚あれば交互にバウンスしていくことでヌシを出した直後の9ターン目に6点の直接火力になります。さらに機械ミノムシがあれば2点増えて8点、最後に自然の導きを使えば10点、もしヌシ進化ができれば10点出せるため一連のコンボだけで20点削り切れます。
機械エルフのキーカードになるのはもちろんですが、機械シナジーを考慮しなくても運用できる汎用性もあります。多くのエルフデッキの基本的なパーツの一つになると考え、ローテーション評価をAとします。
アンリミテッドではエルフクラスの2コストフォロワーなのでサーチの関係上OTKには枠を作りにくいです。とはいえアグロエルフや中速以降のエルフでのバウンスを活かしたアドバンテージ要員としての採用は考えられ、軽量守護でもあるため採用の選択肢にはなりやすいでしょう。アンリミテッド評価はBとします。
2pickでは金虹枠であるため優先的なpick対象にはなりにくいですが、アドバンテージを稼げる可能性のある2/2/2守護を嫌う理由はないため横が強ければ喜んでpickできるでしょう。2pick評価はBです。
豪風のリノセウス
ローテーション評価…C
アンリミテッド評価…B
2pick評価…D
エルフの代名詞として長らく環境に君臨し、現在もアンリミテッドで活躍しているリノセウスが帰ってきました。
低コストかつ高打点の疾走という特徴を踏襲したカードデザインで、ターン中のプレイ回数ではなくゲーム中での豪風のリノセウスのプレイ回数を参照して攻撃力が上がっていきます。バウンスカードや自身の進化後効果で何度も使いまわすことになるでしょう。
X=5,すなわち6回目のプレイ以降から疾走が付与されるようになり、豪風のリノセウスを8回プレイすれば6+7+8=21で20点を削り切ることができます。
シャドウバースには同名のカードは3枚しか入れられません。豪風のリノセウスを8回プレイするためにはデッキにあるすべてのリノセウスを引き入れた前提で5回バウンスする必要があります。
豪風のリノセウス自体はリザによる確定サーチが可能なのでそれなりの確率で集めることはできそうですが、ローテーションのカードプールに自己バウンスカードは2種6枚しかありません(※6/22現在で未発表のレジェンド枠がエンシェントエルフ再録の可能性はありますが、3種9枚でもまだ安定したコンボ達成の実現に足りているかは疑問です)。
またリノセウスとバウンスカードを揃えたとしても、コンボ達成までの道中におけるテンポロスが凄まじいです。
元のリノセウスは手札にコンボパーツを抱えておけるため最小限のテンポロスでコンボ準備を進められますが、豪風のリノセウスは盤面干渉できない自己バウンスを複数回繰り返す必要があります。リノセウスが進化後の体力が3しかないのでバウンス効果を起動しながら盤面を取ることが難しい点も難しさに拍車をかけています。
そして諸々の条件をクリアしたとしても守護で止まってしまうためバウンス回数を稼げば即勝てるわけではありません。
構築環境で使うにはさすがに乗り越えるべきハードルが多すぎると思います。旧リノセウスは冥府エルフにもサブプランとして採用されていましたが、豪風のリノセウスデッキを組むとなればデッキ全体を特化させる必要がある点も厳しさを感じます。ローテーション評価はCです。
アンリミテッドでは対空射撃を使えるためバウンス時のテンポロスが軽減され、豊富なカードプールにより安定性がかなり向上します。「それどう考えてもリノセウスでよくない?」という疑問から全力で目を背ければファンデッキとしては使えそうです。アンリミテッド評価はBとします。
2pickでは最悪です。ただの1/1/1を金虹枠でpickできるはずもありません。当然のD評価です。
シルバーレア
翅を裂く者・メリラ
ローテーション評価…C
アンリミテッド評価…D
2pick評価…B
妖精の使役者としてかつて登場した男ですが、名前付きになって再録されました。能力はフェアリーへの疾走付与からフェアリーを犠牲に自身をパンプアップしつつダメージを飛ばすものになっています。
本体コストが3に下がった代わりに出したフェアリーが破壊されてしまい、フェアリー1体ごとの打点も下がっています。
メリラ自身が突進を持っているとはいえ盤面に横展開が残らないので通常より対処が容易になりやすいでしょう。パンプアップへの変換効率も+1/+1なのでコスト相応以下のスタッツにしかなりません。
また使役者がローテーションで活躍していた頃と違って、茨の森や妖精の調べのような強力なフェアリー生成カードがないことも向かい風です。
中盤以降に盤面を取られた後や1点AoEの多い相手にフェアリーを打点に変えたいような場合は役立つでしょうが、そもそものカードパワーが不足気味であり環境的にも使いにくいため採用されることは少ないと思います。ローテーション評価はC、アンリミテッド評価はDです。
2pickでは多くの局面で単に3/2/2突進として使うことになりそうです。たまに2/3を上から処理できるおまけ効果もあり、3コスト帯としてはなんとか及第点でしょうか。2pick評価はBとします。
自然の浸食
ローテーション評価…B
アンリミテッド評価…B
2pick評価…A
エクスキューションが4コストになってフェアリーがおまけで付いてきました。良くも悪くも時代の流れを感じるカードです。
5コスト相当のカードが4コストになっているから強い!というよりはやっと適正コストになったくらいの感覚だと思います。ドラゴンの圧倒する猛撃の覚醒時1ドローと比べるとむしろ見劣りしますが、代わりにアミュレットに触れるようになっているためトントンでしょう。
採用に関してはまぁ正直環境によるとしかいえないと思います。確定除去が必要なデッキであれば今までの5コストスペルよりは採用しやすくなるでしょう。OTKエルフでも一応選択枠になれるのは嬉しいですね。ローテーション評価アンリミテッド評価ともにBです。
2pickでは従来よりも軽いコストで撃てる確定除去なので1,2枚は確保したいところでしょう。取りすぎない分には強力なスペルです。2pick評価はAとします。
ブロンズレア
マシンクローエルフ
ローテーション評価…A
アンリミテッド評価…C
2pick評価…A
3/3/3の良スタッツを持つ機械フォロワーで、このターンに機械カードをプレイしていれば疾走を持ちます。
機械ミノムシと組み合わせることで3ターン目から疾走を得ることができます。スタッツの高さのおかげで盤面処理に回ってもテンポを失いにくく、ゲーム終盤にバウンスを絡めてバーストダメージを出すこともできます。
機械エルフであれば非の打ち所のない3コストフォロワーと言っていいでしょう。アーキタイプの確定枠になると考え、ローテーション評価はAとします。
アンリミテッド視点でも効果自体は強力ですが、アンリミテッドのアグロエルフが機械カードを大量に採用することはなさそうなので効果発動が安定しません。機械エルフがアンリミテッドでも活躍できれば使われそうですが、現状では厳しいでしょう。アンリミテッド評価はCです。
2pickでは機械シナジー持ちの機械フォロワーで良スタッツの3コスト枠なので、スタッツ面でもシナジー面でも使いやすいでしょう。2pick評価はAです。
豊穣の季節
ローテーション評価…C
アンリミテッド評価…D
2pick評価…C
コストと効果が大きくなった翅の導きです。3コスト2ドロー、コンボ達成で3ドローになります。
悪夢の始まりがあるご時世に3コスト使ってドローだけ、追加効果もドロー枚数の増加というのは悠長がすぎるでしょう。
豪風のリノセウスコンボでの手札集めに使う選択肢はありますが、リノバウンスでテンポロスしてこのカードでもテンポロスしていては早晩顔面が消し飛びます。
アリアの旋風を引き込んで無理やり誤魔化すという手段はなくもないですが、それでもリザやフロートボードマーセナリーを利用したほうが無難だと思います。
ローテーション評価はC、アンリミテッド評価はD、2pickでもほぼ不殺の円陣と同じなのでC評価です。
不屈のブレイブフェアリー
ローテーション評価…B
アンリミテッド評価…C
2pick評価…A
4/2/2守護に加えてルリアと同じ一回限定のダメージ無効効果がついています。
某ハースストーンの聖なる盾とほぼ同じですが、0ダメージでも剥がれてしまったり必殺は普通に効いたり、と若干弱い効果です。エンハンスで使うと能力そのままに8/5/5になります。
先攻4ターン目に設置しておけば4コストフォロワーの進化1枚で処理することができないためマナカーブ通りに展開していればたまに相手が詰みます。後攻でも進化すればほぼ4/4守護で盤面に残せるため4ターン目における戦闘力は高めです。さらに伝説の幕開けを乗せれば壁としては一級品といえます。
反面4コストのフォロワーとしてはゲームプランへの貢献度が低く、攻撃力も低いのでデッキ内での役割を持たせにくいです。グッドスタッフ系のエルフデッキはどうしてもミッドレンジロイヤルの壁を越えづらく、機械フォロワーでもないため採用できるデッキがすぐには思い浮かびません。
アグロ耐性は高くカード自体の性能も悪くないですが、構築で活躍させるというよりはリミテッド要員寄りな気がします。ローテーション評価はB、アンリミテッド評価はC、2pick評価はAです。
木立の精霊・ドリアード
ローテーション評価…B
アンリミテッド評価…D
2pick評価…S
5/4/4スタッツで交戦時に相手フォロワーに攻撃デバフをかけます。実質的な体力は非常に高く、フェアリーの補充能力があるため継戦能力も担保できます。
不屈のブレイブフェアリーと同様で、性能自体はいいものの構築の中コスト帯で欲しいものではない能力です。
実質的な体力の高い5コストフォロワーとしてはドラゴンナイツから出てくるヴェインや花嫁セレスに近いものがありますが、チョイス&エンハンスを持つヴェインや永遠の誓いがゲームプランに直結するセレスと違って出しても何も起こらないのが不満です。
2pickでは7コストで3面展開できることも相まってブロンズ枠としては極めて強力な中盤戦力といえますが、構築では採用理由を見出しづらいカードになるでしょう。ローテーション評価はB、アンリミテッド評価はD、2pick評価はSです。