リバース・オブ・グローリー事前評価:ウィッチ編
レジェンドレア
呪いの言霊・ジンジャー
ローテーション評価…B
アンリミテッド評価…B
2pick評価…C
9コストフォロワーで、アジ・ダハーカや破滅のサキュバスのように手札にある間に自分のフォロワーが進化するたびにコストが下がる能力を持っています。
ファンファーレでジンジャーの言霊を1枚、進化時効果で毎ターン開始時に1枚ずつ継続的に入手することができます。ジンジャーの言霊はフォロワーを1/1/1のミニチュアサイズに変更するスペルで、強力なファンファーレやラストワードなど、スタッツに影響されない強みを持つカードとの相性が良いでしょう。
ヤヴンハールなどの自動進化フォロワーを利用して4ターン目5ターン目にコスト軽減ができれば最速で6ターン目にはこのカードをジンジャーの言霊で作った1/1/1フォロワーと一緒にプレイすることができます。
スタンダードでの言霊の使用先はサタン、ライオなどが候補になりそうです。アンリミテッドであればコストは重いものの強力なフィニッシャーである言霊遣い・ジンジャーを早期召喚できます。
他にも1/1/1の開闢の予言者をウルズで20/20に戻すなど、トリッキーな活用法もたくさんありそうです。進化時効果で複数枚の言霊を入手できれば、やれることは更に広がるでしょう。
しかしジンジャーの言霊は単体では機能しないカードであり、サタン等のコンボ先を別途手札に用意していないとカードパワーを活かしきれません。
ジンジャー本体を召喚したターンは5/5バニラでしかないこと、ジンジャーの言霊経由でプレイするフォロワーも1/1サイズになってしまうことも考えると言霊から出すカードにはかなりの仕事量が求められそうですが、その条件に当てはまる高コストフォロワーを安定して手札に用意する必要が出てきます。
また高コストフォロワーの踏み倒しとしては直前のアディショナルカードで追加されたソロモンという競合も存在します。
単体のフィニッシャーのコストを踏み倒したいのであれば、2コストと軽いうえに自力でフィニッシャーのサーチまでこなせ、踏み倒したフィニッシャーのスタッツも変わらないソロモンの方が明らかに使いやすいでしょう。
同時に追加された至高神・ゼウスをこれまた新カードのマナリアの偉大なる研究で増やして1コストで連打するなど、ローテーションでもいろいろな悪さを企てる余地のあるカードです。
しかし本体の重さやウィッチの進化シナジーの薄さの問題は結局新カードでもあまり解決しておらず、少なくとも現状ではまだ進化ジンジャーウィッチはテーマデッキどまりであると考えています。ローテーション評価アンリミテッド評価ともにBです。
2pickでは高コストフォロワーはそのまま出したほうが強いケースが多いでしょう。
マジックソードガールあたりを1コストで出せると美味しいですが、金虹枠でpickしてまで狙う動きではないと思います。2pick評価はCです。
老練の大魔術師・エラスムス
ローテーション評価…A
アンリミテッド評価…B
2pick評価…A
エラスムスがようやく再録です。初期のリーダースキンとして採用されていたキャラクターのうちなぜか一人だけ再録からハブられていたのですが、元能力を正当強化した形で帰ってきました。
6/4/6で毎ターン誘発するランダム4点ダメージ、土の印があれば顔面におまけで4点が入るため、盤面干渉しながらライフを削り取っていく秘術デッキのゲームプランと相性が良いカードです。
体力が6もあるため進化権が無くなった後に処理するには苦労するスタッツであり、ダメージも4点と高めなので単体のフォロワーではケアしづらいでしょう。
反面フォロワーを横並びされるとランダムダメージが有効ではなく、顔面へのダメージも攻めている状況でなければ価値が低めなのでそれまでのゲーム展開が重要になるといえます。
レジェンドの6コストフォロワーとしては不利状況でやや腐る可能性のある能力ですが、秘術のゲームプランが遂行できていれば4点のバーンダメージは効果的なものになるでしょう。ローテーション評価はAです。
アンリミテッドでは若レヴィと競合します。3点AoE持ちのレヴィに対してスタッツの良さと顔面への打点の差はありますが、多くの環境では優先度が落ちやすいでしょう。アンリミテッド評価はBです。
2pickでは居残ったらどんどん有利になる能力で体力も高いです。出したターンの盤面干渉力も充分なので優先してpickしていける性能でしょう。2pick評価はAです。
ゴールドレア
プリンセスウィッチ・メルヴィ
ローテーション評価…B
アンリミテッド評価…C
2pick評価…D
メルヴィ再録…ですが以前のカードとは全く違う方向性になりました。パンプアップしていく1/1/1ですが、超ドローが持ち味のキャラクターがプリンセスになったら物理特化型に変わったのなかなか謎が深いです。
物理特化型のウィッチカードはたまに追加されていますが、現状ではファンデッキとしても花開いていない印象があります。
このカードは先攻でマナカーブ通りに動くと4ターン目には体力が4~5くらいになっているので1コストでありながらかなりのヘイトを買ってくれます。除去優先度の高い1コストフォロワーとしては姦淫の信者がいますが、体力が伸びるメルヴィは更に厄介です。
さらに進化を切るとスペルを使うたびに攻撃力が2も伸びるため軽量スペルの連打からかなりの打点に育てることができます。
しかし物理型ウィッチでまず採用されるであろうジオスの進化時効果とアンチシナジーしている点が痛すぎます。ただでさえ有効札の少ないアーキタイプの中で高レアカード同士が喧嘩しているので罪が大きいです。
序盤の進化前に組み合わせたい軽量フォロワーと進化後に連打したい軽量スペルを両方用意する構築も難しく、回った時の最大値は高いもののあまり現実的ではないと思います。ローテーション評価はB、アンリミテッド評価はCです。
2pickでは概ね1/1/1~1/1/3あたりの生き物でしかなく、多少体力が伸びてもカード一枚の与えるインパクトとしては微小です。金虹枠で取る価値はないカードであり、2pick評価はDとします。
マナリアの偉大なる研究
ローテーション評価…A
アンリミテッド評価…B
2pick評価…C
手札のフォロワーを一枚コピーするマナリアタイプの2コストスペルです。
シンプルな効果ですが応用性は高いです。スペルブーストやマナリアブースト持ちのフォロワーを増やして将来のターンの爆発力を増したり、クラークやヴェスパーを増やしてスペルブーストの助けとしたりと器用な動きができます。
ただ手札に存在するフォロワーしか増やせないため、事故気味の手札を解決するには向かない点には注意が必要です。狂信者しかいない手札でクラークを持ってくることはできないですし、逆にブースト先のない手札ではアクセラレート持ちを増やしても微妙です。
充分な手札を確保できてさえいれば状況に応じて必要なフォロワーを増やせるため便利なカードですが、盤面干渉がない2コストスペルでもあるので投入枚数は慎重に考える必要があるでしょう。ローテーション評価はA、アンリミテッド評価はBです。
2pickでは2コスト分展開が遅れることもあり、よほどのテンポスイングフォロワーを持っていないと割に合いません。このカード自身が金虹枠である以上別のカードをpickしたほうがテンポロスが少なくなることが多いでしょう。2pick評価はCです。
シルバーレア
存在の霧散
ローテーション評価…C
アンリミテッド評価…D
2pick評価…S
デッキ枚数を参照して実質コストが減少する確定消滅カードです。
構築ではナーフ前召喚士ですらあまり使われなかったくらいなので、受け身な効果であるこのカードはまず使われないでしょう。
ウィッチでは久しぶりのラスワ発動を止められる除去なのでそこに需要があれば考慮できますが、ほぼほぼ構築採用はなさそうです。ローテーション評価はC、アンリミテッド評価はDです。
2pickでは相当ヤバいカードです。フォロワーなら何もかも1コストで消し飛ばせるため、複数枚pickできればテンポを取りながら相手の攻めを捌き続けることができます。
モニカを使いまわしながらこれが飛んで来たら悪夢以外の何物でもないでしょう。評価は文句なしのSです。
マシンブックソーサラー
ローテーション評価…B
アンリミテッド評価…C
2pick評価…C
5/3/4とスタッツは貧弱ですが、以降の機械カードが全て1コスト返ってくるようになります。
ウィッチの機械カードは全体的にコストが軽く、1コストのトークンを生み出すカードも多いためトータルではかなりのコスト軽減が期待できます。機械魔導のゴーレムが手札にあればテンポロスは取り返すことも可能であり、ソニック・フォーの使い回しもやりやすくなるでしょう。
ただ結局のところ機械ウィッチのフィニッシャー不在問題は今回のパックでも何ら解決していないという根本的な問題が立ちふさがっています。スペルブースト系のカードを使うならそもそも機械フォロワーは邪魔ですし、低コストカード中心の機械ウィッチにジンジャーはあまり効果的ではありません。
そのため機械ウィッチ自体が単独でデッキになるアーキタイプにはならないと予想しており、その専用キーカードであるマシンブックソーサラーも必然的に評価は下がります。
ただこのカード自体はかなりのパワーを持っているため、機械シナジーを取り込んだ何かしらのハイブリットデッキを生み出すことができれば活躍できそうです。
ただ出したターンに必ずテンポロスするカード、かつ2枚目以降が圧倒的に腐るカードでもあり、少数の機械カードを採用するハイブリットデッキであれば最終的に0枚か1枚になる可能性は結構高そうな気がします。ローテーション評価はB、アンリミテッド評価はCとします。(どこかのタイミングで有用なフィニッシャーが追加されたら全力で手のひらを返します)
2pickでは中途半端なコストに貧弱なスタッツ、二枚目以降の価値の低さと嬉しくない要素が多いです。機械の枚数にも依りますが基本的には避けたほうが無難でしょう。2pick評価はCです。
笑顔のウィッチ・エミル
ローテーション評価…A
アンリミテッド評価…S
2pick評価…A
フロウの回復効果がそのままダメージ効果に置き変わった3/2/3です。
標準スタッツで土の印を出せるという効果自体も無難に優秀ですが、土の印が場に出るたびにダメージが飛ぶのは特に実質0コストの土の印である星見の望遠鏡が存在するアンリミテッドでは馬鹿にならない追加効果です。
秘術の普通の動きをしながら自然に出せる火力であり、特に3,4ターン目にエミルを2枚並べてから望遠鏡を回す動きは凶悪です。
アンリミ秘術が環境の速度に追いつくためのキーパーツになり得ると考えています。ローテーションでは純秘術は不遇気味ですが、今後の追加カード次第でまた戦えるようになりそうです。ローテーション評価はA、アンリミテッド評価はSとします。
2pickではダメージ効果はおまけ程度ですが、3/2/3スタッツに土の印が付いてくる時点で優秀なので文句はないでしょう。2pick評価はAです。
ブロンズレア
ライトニングキャット
ローテーション評価…D
アンリミテッド評価…D
2pick評価…S
デッキ枚数参照シリーズの2コストフォロワーです。2/2/2ブロンズで、効果が発動すればフェイスにも撃てる2点ダメージが飛びます。
構築では条件の厳しさの割に寂しい効果です。かなりの枚数を掘り進めないと発動しない能力ですが、発動したところでゲームに与えるは大きくありません。
このカード自体がスペルでないため存在の霧散よりも価値は低いです。ローテーション評価アンリミテッド評価ともにDとします。
2pickでは効果発動が容易なのはもちろんですが、ブロンズ枠で初めてのデッキ枚数参照カードであるため下手すれば4,5枚のライトニングキャットをpickすることもできるでしょう。とれば取るほど勝ちが近づくカードであると考え、2pick評価はSとします。
双刃の魔剣士
ローテーション評価…A
アンリミテッド評価…A
2pick評価…C
ウィッチで3枚目の、スペルブーストでコストが減少する疾走フォロワーです。
スタッツは刃の魔術師と同じですが、2コスト増えた代わりにファンファーレでフォロワーへ2点ダメージを飛ばせるようになっています。刃の魔術師とキマイラの中間の性能でしょうか。
0コストでプレイできる疾走フォロワーという時点でもう強力です。刃の魔術師と比べると打点に比した元コストが大きいものの、小粒フォロワーを倒しながら疾走できるためライフレースに強くなっています。
クラークのおかげでローテーション環境でもスペルブーストが安定しやすくなっており、このカードを採用して疾走と直接ダメージで詰め切る構築を充分強力に組み上げることができそうです。
スペルウィッチはソロモン型も秘術型も今回のローテ落ちの影響をほぼ受けないため、特に他デッキの固まっていない環境初動はこのカードを採用したウィッチは有力な選択肢になりそうです。ローテーション評価はAとします。
アンリミテッドでは刃の魔術師とこのカードと真実の狂信者を全て3投するというのはさすがに考えにくいため、配分を考える必要があります。
実際に使ってみないとさすがにわからない部分が大きいですが、双刃の魔剣士にはファンファーレ除去によって軽量展開に強いという差別化点があるため、採用競争を勝ち抜ける勝算は充分にあると考えています。アンリミテッド評価はAです。
2pickでは、真実の狂信者が意外と許容範囲内のコストまで下がったりもするため、このカードも少量であれば機能しそうです(他でスペルを取れている前提ですが)。
とはいえ基本的にはスペルブーストの手間を考えると優先度の高いフォロワーではないと考え、2pick評価はCとします。
ジェットウィッチ
ローテーション評価…B
アンリミテッド評価…C
2pick評価…A
2/1/3スタッツで、ファンファーレでプロダクトマシーンとリペアモードからチョイスして手札に加えることができます。
このカード自体はとても素直な性能です。1枚で2回分のプレイ回数を稼ぐことができるためソニック・フォーやマシンブックソーサラー等の機械ウィッチの基本的な動きと相性が良くなっています。
ただマシンブックソーサラーの項目でも書きましたが機械ウィッチ自体がフィニッシャー不在のアーキタイプであるため高tierの構築では現状使われないと考えています。
機械ウィッチ以外の構築で採用するには特長があまりなく、スペルウィッチの2コスト帯としても2/2/2やマシンエンジェルが優先されるため優先度は低くなるでしょう。ローテーション評価はB、アンリミテッド評価はCです。
2pickでは2コスト帯として便利な性能をしています。チョイスで1コストを埋められるうえに状況に応じてスペルブーストや盤面強化を選べるためチョイスの価値が高いカードです。2pick評価はAとします。