リバース・オブ・グローリー事前評価:ヴァンパイア編
レジェンドレア
絢爛のセクシーヴァンパイア
ローテーション評価…A
アンリミテッド評価…S
2pick評価…D
セクシーヴァンパイアの再録です。本体性能はコストとサイズとドレイン効果がひと回り小さくなっただけでほぼそのままですが、デッキからこのカードを引いた時に永続的な復讐状態に入る強力な効果が発動します。
最速1ターン目から復讐状態になることができるため、各種復讐シナジーカードの強力な効果を存分に発揮することができます。特に復讐条件で疾走を持つダークジェネラルが先攻4ターン目、哀切の悪魔がいれば3ターン目から疾走でリーダーを攻撃できれば勝ちはかなり近づくでしょう。
問題はセクシーヴァンパイアを引けるかどうかはほぼ運任せである点です。
悪夢の始まりのフォロワーサーチによってある程度は引きやすくなりますが、3投しても通常のドローだけでは約半分の試合は中盤までに引き入れることができません。マリガン後の手札に引き入れてしまうと更に確率が大幅に下がってしまう点も気になります。
またセクシーヴァンパイアの復讐状態+消滅は強制なので、終盤にトップで引いたときに8コストフォロワーとして使えない可能性があります。
ローテーションで2ターン目から復讐シナジーが使えるならば圧倒的なパワーを持つデッキになりますが、結局は運次第で安定には程遠いでしょう。
セクシーヴァンパイア本体もライフレースに強く最低限の盤面干渉もできるため復讐デッキであれば3枚積むことへの抵抗はわりと少ないですが、このカード以外の復讐以外条件達成手段をちゃんと用意できる構築にする必要はあるだろうと考えています。ローテーション評価はAとします。
アンリミテッドでは序盤に復讐に入ることの恩恵がさらに増し、新たなる運命によって無理やり引くという手段も取れるため復讐を利用した構築の自由度が格段に上がります。
黙示録やディアボリックドレインでアグロやドロシーを捌くコントロールも考えられ、もちろん普通の復讐疾走構築でも大きな強化になるでしょう。アンリミテッド評価はSです。
2pickではトップで引いてきてそのまま消滅することがほとんどだと思います。復讐シナジーを狙うにも何枚もpickできるようなカードではないので不安定すぎるでしょう。2pick評価はDです。
悪逆の公爵・ユリウス
ローテーション評価…S
アンリミテッド評価…S
2pick評価…S
全盛期アグロヴァンパイアでアグロミラー後攻を悶絶させていたユリウスが帰ってきました。3/1/5の体力偏重スタッツに、相手フォロワーが出るたびに相手ライフを吸って自分のライフを回復する厄介な常在型能力を持っています。
さらに復讐状態であれば無償進化能力を持ち、進化後は3/5/5になります。その状態では相手フォロワーを一方的に破壊したときにユリウス自身の体力を回復する効果が付きます。
なんかもう物凄いカードです。
3/1/5スタッツは同コスト帯の除去カードで1枚で処理できるカードはローテーションではパペットショックのみです(それでも1点ドレインされるので無傷の1-1交換ではありません)。
フォロワーで処理しようにも場にフォロワーを並べるたびに1点吸われます。先攻3ターン目にユリウスを置かれたら悪夢の始まりをプレイするだけで2ダメージ受けますし、進化でトークンを展開するギアスネークテイマーやトランプルフォートレスは大ダメージを受けます。
進化後の自己回復効果もいやらしく、体力5で盤面に残るためスペルで除去することが困難です。
3コストと軽く軽量除去と同時にユリウスを進化することも容易であるため、多少の盤面展開であれば5/5のユリウスが残った状態で返されてしまいます。復讐時の無償進化が働けばそれを進化権を消費せず行うことが可能です。
もし4コストだったとしてもパワーカードなんじゃないかと思わされる強烈なフォロワーです。アドバンテージを失わずに除去をすることが非常に難しく、2/2/2の進化で倒されない体力5を持つため大量ドレインで勝負を決めてしまう試合も充分考えられます。
復讐ヴァンパイアはもちろん機械ヴァンパイアにすら単体性能が高すぎて採用されるのではないかと考えています。ローテーション評価はSです。
アンリミテッドでもこの効果は驚異的だといえます。異次元の侵略ですら除去できないためアーティファクトネメシス相手にも最低2点前後のドレインが期待できそうです。
復讐ヴァンパイアをはじめ、ヴァンパイア全体を大きく押し上げるフォロワーになると考え、アンリミテッド評価をSとします。
2pickでも3コストフォロワーとしてはパワーカードであり、生き残れば大きなアドバンテージを取れます。進化権の切れた相手が処理に戸惑うとそのまま試合が終わる可能性も高いでしょう。2pick評価もSとします。
ゴールドレア
哀切の悪鬼
ローテーション評価…A
アンリミテッド評価…A
2pick評価…C
2/2/2の標準スタッツで非復讐時はバニラですが、復讐状態であれば手札のカード2枚のコストを1ずつ下げることができます。
現在のローテーションでは復讐ヴァンパイアによくあった1コスト4点除去が存在しないため、疾走フォロワーをフェイスに走らせる隙をどう作るかが少し問題でした。このカードはその問題を解決してくれるでしょう。
同じターンに使うカードを下げることができれば実質2コスト分浮かせることができ、ダークジェネラル+除去のようなテンポスイングをより軽いコストで行うことができます。もちろん手札に来たセクシーヴァンパイアなどの重いカードを早いターンでプレイするのにも効果的です。
復讐ヴァンパイアの2コストの枠はかなり競争が激しいものの、その中でこのカードは疾走ブン回りプランに最も貢献するカードであるため有力な採用枠になるでしょう。ローテーション評価はAです。
アンリミテッドでも0コストのディアボリックドレインなどの、よりぶっ飛んだ動きが可能になります。エメラダのようなバリューのある高コストフォロワーを使いやすくもなるので重めの復讐ヴァンパイアにおける潤滑油として機能してくれそうです。アンリミテッド評価もAとします。
2pickでは2/2/2バニラになることがほとんどです。コスト軽減が役に立つこともあるでしょうが、早期の復讐状態が実現しづらいため大きなテンポ得は難しいでしょう。2pick評価はCです。
堕落の漆黒・アザゼル
ローテーション評価…A
アンリミテッド評価…S
2pick評価…A
4/3/3スタッツで、ファンファーレで2点ダメージ、復讐状態であれば6点ダメージを飛ばせます。自身の進化で復讐状態になることができ、自分の体力の最大値を10にしたうえで4点以上のダメージを受けなくなるリーダー付与効果を付けます。
非復讐状態でもダメージ内蔵フォロワーとして使うことができ、体力を10にしても一撃で死なないようになっているためとても親切な効果になっています。
でも8/7/7という威厳溢れるスタッツから今までのライフレースを無かったことにする豪快なファンファーレを持っていた昔のアザゼルを想うと、今のアザゼルは強くなったけれどサイズが小振りになって能力も安定志向で少し悲しいです(誰目線)。
「体力20」と「一度に3点ずつしか喰らわない体力10」だと、盤面を作って攻めてくるデッキ相手では前者の方が強いですが、OTKエルフなどの一撃が重いデッキ相手ではむしろ後者の方が実質的な体力は高い場合も多いでしょう。
そのため特にアンリミテッドでは、セクシーヴァンパイアで既に復讐状態になっていたとしてもあえてアザゼルに進化を切ることもあり得そうです。
ただでさえファンファーレで1体除去できる優秀な能力持ちで、復讐時ならほとんど確定除去のように扱えます。
腐ることがなく、2面処理しながら比較的安全な復讐状態になれるカードであるため、復讐ヴァンパイアのキーカードとして期待できるでしょう。ローテーション評価はA、ダメージカットの恩恵が高いアンリミテッドでの評価はSです。
2pickでも安定してテンポを取ることのできる進化前と復讐シナジーを存分に活かせる進化効果を両立している点の評価が高く、積極的にpickできるカードであると考えています。2pick評価はAです。
シルバーレア
加虐の独房
ローテーション評価…B
アンリミテッド評価…A
2pick評価…C
3コスト3枚ドロー3自傷アミュレットです。
自傷ヴァンパイアの大ボスである蝙蝠がローテ落ちしてしまったので、自傷ヴァンパイアは組まれにくいと思います。単純な手札補充であれば悪夢の始まりがテンポ面で最強なので、このカードを自傷シナジー以外で使うことはないでしょう。
ヴァーナレクはまだしばらくローテーションで使えるため、どこかのタイミングで自傷軸の復活とともにこのカードも活躍する可能性は無きにしもあらずだと思います。ローテーション評価はBです。
アンリミテッドでは3コストと重いもののドロー付きの鮮血の花園として使えます。早期のヴァーナレク条件達成とヴァーナレクドローに貢献できるためドローソースの枚数と相談して採用されそうです。アンリミテッド評価はAとします。
2pickではテンポロスが目立ちますし、自傷も普通に痛いです。2枚設置できればそれだけでヴァーナレク起動も見えてきますが、その前に顔面が無くなっている可能性は高いです。2pick評価はCとします。
マシンファームデビル
ローテーション評価…A
アンリミテッド評価…D
2pick評価…A
4/3/3と少し控えめなスタッツで、ファンファーレでプロダクトマシーンを手札に加えます。進化時にはリペアモードを手札に加えた上でppを2回復するため、入手したカードを同じターンに使うことが可能です。
4/3/3でプロダクトマシーン追加は同じパックでドラゴンに追加された3/2/3鋼爪の竜戦士と比べると寂しい効果です。
進化時効果によって2面展開+進化マシンファームデビルの回復ができるものの後攻4ターン目の進化は基本的にギアスネークテイマーが非常に強いためこのカードの優先度は若干低そうです。
しかし1枚で2体分の機械フォロワーを出せる機械カードである点はヴァンパイアの機械シナジーにとっての価値が高く、手札の機械トークンを温存しておくことでスレイの疾走も付与しやすくなります。
また進化後攻撃力5のおかげで進化前ユリウスを上から処理することが可能であり、トークンが盤面に出ないためユリウスに吸われるダメージも最小限、といろいろ噛み合っています。
機械ヴァンパイアのカードの中では比較的パワーは低めだと思いますが、デッキとの相性がよく扱いやすいパーツになるでしょう。ローテーション評価はAです。
アンリミテッドでは機械シナジーを使うことがなさそうであり、それに依存した強さであるマシンファームデビルはかなり優先度が落ちるでしょう。アンリミテッド評価はDです。
2pickでは無難な戦力として使えそうです。プロダクトマシーンを残しておいて鉄刃の悪鬼でドローするなど小回りも利きます。2pick評価はAとします。
ルインドリーム・ナイトメア
ローテーション評価…A
アンリミテッド評価…B
2pick評価…A
2/1/1の低い本体スタッツですが、復讐状態であれば2/3/1になります。
さらにラストワードで、直前のナイトメアの攻撃力がフォレストバットに加算された状態で場に出ます。素の状態でもバットは2/1、ナイトメア進化したり復讐状態であれば4/1、復讐状態かつ進化であれば6/1のフォレストバットが出てきます。
1点を出すのが難しいクラスにとってはかなり厄介なフォロワーです。
ナイトメアだけを倒しても盤面の打点は増えてしまうため、バットまで同時に処理ができない状況では盤面への居座りを許してしまうことになるでしょう。その状態で進化されるとさらに厄介になります。
反面人形ネメシスなどには簡単に処理されますし、消滅除去にも無力です。例によってオクトリスがラストワードを奪っていくと3/1のフォレストバットが相手の場に出ます。
刺さるマッチアップがはっきりしているカードですが、2コストと軽いフォロワーでありながら処理に2手かけることを強制しやすいカードです。
復讐ヴァンパイアをはじめとしたアグレッシブなデッキへの採用が見込めると考え、ローテーション評価はA、アンリミテッド評価はBとします。
2pickでは2コスト帯として2/2/2相手にも出していけるカードであり、進化すれば面倒な処理を押し付けることができます。2pick評価はAです。
ブロンズレア
慟哭の魔人・ネフィリオ
ローテーション評価…C
アンリミテッド評価…D
2pick評価…A
3/3/3スタッツで選択不可を持っています。エンハンス7で7/7除去耐性持ちという厄介な大型フォロワーとしてプレイできます。
3/2/3に対してかなり強く出ることができます。良スタッツでありながら進化後の低体力も軽量除去で咎められにくいです。シナジーは特にないですが単体で使いやすいフォロワーだといえます。
そのため普通なら自分の基準であればB評価以上をつけていいカードだと思うのですが、ヴァンパイアの3コストは悪夢の始まりと悪逆の公爵・ユリウスが鎬を削っている魔境になっています。
そのため相性の良いテンポデッキでさえ、3コスト帯に構築で枠を見つけ出すことは難しいでしょう。ローテーション評価はC、アンリミテッド評価はDとします。
2pickではそのスタッツと選択不可の威力によって盤面を作りやすく、エンハンスも除去1枚で終わりにくい大型フォロワーなのでかなり優秀です。ローテーション評価はAとします。
ギアスネイクテイマー
ローテーション評価…S
アンリミテッド評価…A
2pick評価…A
2/1/3スタッツで、進化時効果がドレインのない代わりに面展開になって機械属性の付いたレディ・グレイになっています。
2コストフォロワーの進化で機械フォロワーを3面展開できるというのは機械ヴァンパイアにとって革命的です。
機械神のカウント、モノの条件、鉄刃の超ドローとの相性が素晴らしく、余った2コストで獄炎のデーモンを置けばさらに+3の手札バフが乗ります。
機械ヴァンパイアというデッキをTier1に押し上げるカードであると考え、ローテーション評価をSとします。
アンリミテッドでも進化横展開フォロワーとして優秀です。アンリミテッド評価はAとします。
2pickでは2ターン目のカードとしては妥協気味です。できるだけこのカードに進化を切れるようなマナカーブを意識したいところでしょう。2pick評価はAとします。
魅惑の一撃
ローテーション評価…A
アンリミテッド評価…A
2pick評価…A
2コスト3点スペルです。対象がランダムになっており、追加効果として+2のハンドバフがついています。
+2のハンドバフはおまけとしてはかなり強力です。疾走の火力アップによる大ダメージが狙えます。
対象がランダムなのは汎用除去として3投するにはやや怖い要素ではありますが、潜伏リオードを倒せるという利点でもあります。
来季のヴァンパイアは攻撃的なデッキが多くハンドバフを活かしやすいため、採用優先度の高い除去となるでしょう。ローテーション評価アンリミテッド評価ともにAです。
2pickでは除去としてpickできるでしょう。ランダムはやはり怖いですが、サロメや疾走などにバフをかける手段が増えるのは悪くないです。2pick評価はAとします。
犇めく悪鬼
ローテーション評価…B
アンリミテッド評価…B
2pick評価…B
2/3/2とややオーバースタッツです。ファンファーレに2点の自傷ダメージがありますが、復讐状態なら逆に対戦相手へのダメージになります。
復讐ヴァンパイアの2コストはかなり分厚くなっています。このカードは2/3/2で悪くない性能を持っていますが、役割を持ちやすい低コストカードが増えたためやや立ち位置は悪くなりそうです。
採用するのであれば前のめりな構築にすることで復讐時のバーンダメージを活かせるでしょう。ローテーション評価アンリミテッド評価ともにBです。
2pickでは2コストフォロワーとしてpickできるでしょう。自傷ダメージが大きくなりすぎないようにデッキ全体で調整する必要はありそうです。2pick評価はBとします。