ミチタのシャドバ備忘録

使ってるデッキ、新弾評価など

森羅咆哮事前評価:ドラゴン編

 

 

 

 総評

 

 ドラゴンはRoG環境ではネクロと並んで不遇リーダーでしたが、今回の新カードではその分かなりの強化を受けました。

呪われし影・ヴァイディはストーリーの主役の一人だけあって、今までのドラゴンにはなかったリーダー付与効果による強力なフィニッシャーになっています。

自然シナジーのカードは優秀な性能で揃っており、特にpp加速フォロワーの旋風のプテラノドンが追加されたことで、次環境のドラゴンはローテーション制度始まって以来最もpp加速カードが多く存在する環境になります。

 

 ポセイドンの後釜として期待される蒼海の主・ネプチューンや、5コスト2点AoEに3コストのスターフェニックスが付いてくるフェニックスハウルなど、自然シナジー以外のカードも粒ぞろいです。

ヴァイディ、フェニックスハウル、ドラゴンブレイダーといった4,5コスト帯の動きが強化されたことで、pp加速による初動の遅れを早いターンで取り返すことができるようになった点も大きな強化といえます。

手札さえ切れなくなければ暴竜・伊達政宗などの既存のパワーカードも輝きを取り戻せることでしょう。

 ドラゴンが最近の環境で不遇だった大きな原因は、ドローの弱さフィニッシャーの不在でしたが、自然ドラゴンはその二つの弱点を完全に克服しており、pp加速と大樹システムの相性の良さも相まってかなり有力なデッキに仕上がりそうです。

 

 

レジェンドレア

 蒼海の主・ネプチューン

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うつくしい…

ローテーション評価…A

アンリミテッド評価…A

2pick評価…S

 

 

 8コストで、アクセラレートを持った守護持ち3面展開フォロワーです。明らかにローテ落ちするポセイドンを意識しています。

 

 作られる盤面の強さは守護裏に5/7が隠れるポセイドンにやや劣りますが、その代わりにオルカ2体に疾走が付くためポセイドンよりも攻撃的です。

アクセラレートは3/2/2疾走で、これもまた2/1/3守護だったポセイドンよりもアグロ向きになっています。

疾走で即座に仕事ができる分だけポセイドンよりも安定した成果を挙げやすく、8コストの後釜として充分な戦力です。

 

 相手ライフを削りに行ける大型フォロワーなのでランプヴァイディとも相性が良く、アクセラレートのおかげでアンリミテッドのフェイスドラゴンでも採用が見込めるでしょう。

2pickでも合計スタッツが高い疾走フォロワーなので強力です。あまりアクセラレートで使いたいカードでは無く本体コストが重いので、うまく着地できるゲームプランを取る必要はあるでしょう。

 

 

 呪われし影・ヴァイディ

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ローテーション評価…S

アンリミテッド評価…B

2pick評価…A

 

 

 4/4/4の優秀なスタッツで、ファンファーレで継続的に相手リーダーにダメージを与えられる影の浸食を手札に加えることができます。2枚目以降の影の浸食も優秀な除去になって腐らない親切設計です。

進化時には影の浸食のコストが下がり、必殺まで付きます。ストーリーの主人公格だけあって能力が盛られています

 

 ナテラの大樹は1コスト1ドローで、pp加速して余ったコストでドローできるためそれ自体がドラゴンとの相性の良いシステムです。

新弾ではファンファーレで大樹を破壊するカードも複数枚追加されており、それらのカードでテンポロスなく破壊回数を稼ぐこともできるため、影の浸食の打点を伸ばすことはさほど難しくありません。

影の浸食を撃つ隙さえ作れば対戦相手は回復しない限りいつか倒れますし、浸食プレイ後にナテラの大樹を出して打点を上乗せすることもできるため、即死ではないにせよ決定力は非常に高いです。

ヴァイディ本体の4/4/4というスタッツも優秀で、託宣から3ターン目にプレイする動きはシンプルに強いです。

 

 pp加速がある分クラスカードの明確な勝ち筋に乏しかったドラゴンにとって待望のほぼ対処手段のないフィニッシャーです。自然ランプドラゴンのエースとして構築環境入りできると考えています。

2pickでも4コストの良好なスタッツに有用なリーダー付与効果で使いやすいです。構築ほどの打点は出なくても毎ターン削っていけば耐久しているだけで勝てます。

 

 

ゴールドレア

 霧氷のトリケラトプス

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ローテーション評価…A

アンリミテッド評価…C

2pick評価…A

 

 

 大樹が場にあればファンファーレで相手フォロワーを1体破壊できます。

 

 ナテラの大樹が盤面にある必要があるとはいえ、6/5/5+確定除去というのはドラゴンがpp加速から出す除去内蔵フォロワーとしては強烈な効果です。

ファンファーレで使ったナテラの大樹もラストワードで戻ってくるため、影の浸食の破壊回数稼ぎとしても強いです。

 

 しかし6コストというコスト帯は母なる君シヴァと被っており、特に母なる君とは除去内蔵フォロワーという役割まで被っています。

母なる君は6コスト使えるようになった時点でフルパワーで出すのは難しいため5,6ターン目にプレイするならトリケラトプスの方が強そうです。

反面それ以降のターンでのパワーはさすがに母なる君の方が強いため、自然ドラゴンの中でもデッキのゲームスピードに応じて採用が変わる枠になるでしょう。

 

 5ターン目先攻に進化置きで無傷の7/7を残せたりもするので中盤の制圧力は高く、競合はありますが自然ドラゴンの有力パーツとして使われていきそうです。

2pickでも効果発動さえ出来れば素晴らしいカードです。ナテラの大樹を序盤に出せるピックができれば優先度は高いでしょう。

 

 

 フェニックスハウル

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ローテーション評価…A

アンリミテッド評価…A

2pick評価…S

 

 

 3~4コスト相当の2点AoEを撃ちながら3/2/2突進のスターフェニックスを召喚できるスペルです。抱き合わせによってコストがかなりお得になっています。

 

 5コストでしか撃てないためサラマンダーブレスほどの汎用性はありませんが、5コストの全体除去としては従来のものと比べても高効率です。

自然エルフによる横展開をブルームスピリットを一方的に倒しながら一掃できるのは嬉しく、スターフェニックスのおかげで柔軟に相手フォロワーの処理を行うことができるのは通常のAoEにはない利点といえるでしょう。

 

 ドラゴンのAoEドラゴンバスター・イアンと競合しますが、ナテラの大樹によって盤面の狭い環境なのでイアンではジェラシードラゴン・アデールを出せない危険性があり、このカードの方がAoEとしては安定しそうです。

序盤のpp加速による隙を4ターン目に軽減できるカードなので、アンリミテッドも含めて託宣を採用するデッキでは前向きに採用検討できるでしょう。

2pickではリソースになるスターフェニックスを出せる点が嬉しく、通常のAoEよりもリミテッド適正がさらに高いです。

 

 

シルバーレア

 バブルマーメイド

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ローテーション評価…B

アンリミテッド評価…D

2pick評価…B

 

 

 2/2/2で、仲間の人魚をランダムで呼び寄せるファンファーレを持っています。

ガジェットマーメイドは機械シナジーカードですがバブルマーメイド自身とキュアマーメイド・ジゼルは機械ではない普通の人魚です。

 

 ランダム効果なので機械デッキには取り入れづらく、貰えるカードも大したパワーではありません。

正直あまり強いカードではなさそうですが、財宝ドラゴンなら低コストでカウントを稼ぐことのできるカードは相性がよく、機械カードも4,5種類は入るためガジェットマーメイドを疾走で出すことも比較的容易です。

 

 盤面を埋めるナテラの大樹との相性が悪いため財宝ドラゴンの強化要素は乏しく、次環境で強くなるとは正直考え辛いですが、もし組むとすればバブルマーメイドはデッキに入りやすいカードでしょう。

2pickでは2/2/2に後続のフォロワーが付いてくるためそこそこの性能です。ジゼルは進化フォロワーの横などに添えると効果的でしょう。

 

 

 旋風のプテラノドン

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デザインがかなり好み

ローテーション評価…A

アンリミテッド評価…B

2pick評価…C

 

 

 自然シナジー専用のpp加速カードです。場にあるナテラの大樹を破壊することでppを増やすことができます。

霧氷のトリケラトプスにも言えますが、場にナテラの大樹がない状況でもラストワードは発動するため荒野の案内人のように使うことも一応可能です。

 

 3コストのpp加速フォロワーとしてはドラゴンナイト・アイラのようなラストワードではなく、アンネローゼのように進化時でもないため、3ターン目にプレイすれば4ターン目に確実に5pp使うことができます

このカードも大樹の破壊回数を稼ぐことができる点が強く、ppが充分に溜まったあとにも影の浸食の打点を伸ばせるため完全には腐らないです。

ただpp加速のためには荒野の案内人などによって早いターンでナテラの大樹を準備する必要があります。

ワイルド・マナや荒野の休息でもいいため2枚コンボというほど厳しい条件ではないものの、pp加速カードなのに序盤にスムーズにプレイできない可能性があるのは少し不満です。

 

 自然ドラゴンであればワイルド・マナ→託宣→大樹プテラノドンのような素早いpp加速も実現可能で、4ターン目にヴァイディ浸食や霧氷のトリケラトプスまでつなげることができます。

条件付きとはいえ進化ターン前にppを伸ばせるフォロワーは希少であり、自然シナジーを用いるドラゴンであれば間違いなく採用されるでしょう。

2pickでは序盤にうまく大樹カードと組み合わせて加速できればいいですが、3/2/2と貧弱で中盤以降の役割が乏しく、ヴァイディとのシナジーも狙いにくいのでややリスクのあるカードです。

 

 

 ワイルドマナ

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ローテーション評価…A

アンリミテッド評価…B

2pick評価…B

 

 

 ドラゴンのマナは、5/5疾走を手札に加えることができます。

 追加効果は10ターン目以降なので、pp加速で早めに10ppになったとしても発動しないため注意が必要です。

 

 他のマナが0コストで3~4コスト相当の仕事をしているのに対して、7~7.5コスト相当の疾風のドラゴンを手札に加えるだけの効果はやや貧弱に感じます。

しかし影の浸食などでライフを攻めることに長けている自然ドラゴンとの相性は良い効果です。終盤のリーサル札になることもあるでしょう。

 

 肝心のマナ本体との相性も、自然ドラゴンは影の浸食のためにも旋風のプテラノドンのためにも軽い大樹生成カードが必要なデッキなので、デッキとの親和性は高いです。自然ドラゴンであれば採用しない理由はないと考えています。

2pickではまぁ普通のマナです。終盤まで貯めておいて疾走フォロワーとしても使えるのは嬉しいでしょう。

 

 

ブロンズレア

 ドラゴンブレイダー

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ローテーション評価…A

アンリミテッド評価…B

2pick評価…S

 

 

 結晶効果は時間差でドラゴントークンを出すアミュレットです。

8コストの本体は即座に2面並びますが合計スタッツは同じで、ナーフ後の立ち上がりし鋼の戦士・シロウに似ています。

 

 シロウと違って出てくるトークンに守護が付いていないので、速いデッキに無視されるリスクはあります。

しかしドラゴンの場合はpp加速から4ターン目に5/5を押し付けながらアミュレットを設置できるのが大きな違いです。

旋風のプテラノドンの追加のおかげで4ターン目に5pp使えるパターンが以前よりも増えたため、早いターンからpp加速の恩恵を受けることができるこのカードの価値は高いでしょう。

8コストの本体は単体ではやや物足りないですが、暴竜・伊達政宗と組み合わせれば3面除去しながら強固な盤面を作り出せます。

 

 ランプドラゴンであればアミュレットで場が狭くなっても比較的戦いやすいこともあり、自然ドラゴンの中盤戦力として有力な選択肢になるでしょう。

2pickでは守護持ちのいにしえの聖域のほどではないにせよ、合計スタッツが5/10/10で非常に制圧力の高いブロンズレアです。

 

 

 ドラゴンシェフ

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炎の料理人(物理)

ローテーション評価…B

アンリミテッド評価…C

2pick評価…B

 

 

 3/3/3スタッツでリーダー回復が付いています。直接の自然シナジーではありませんがアミュレットが場にあると回復量が伸びます。

 

 スタッツも回復量も悪くはありませんが、エンハンス無しの3コストフォロワーで特別なシナジーがあるわけでもありません。

継続的なダメージを与えてくる自然ネクロや自然ドラゴンに対しては焼け石に水感がありますし、体力20から勝ちまで持っていけるAFネメシスや豪風リノエルフにも刺さりません。回復しか役割の無いカードなので、有効な相手が限られるのが辛いです。

 

 環境が自然エルフなどに偏って、回復によるリーサル逃れの価値が高くなれば採用されるかもしれませんが、先に荒野の休息やシヴァあたりを検討しそうです。

2pickでは3/3/3にメリットテキストがあるので文句はないでしょう。

 

 

 雷電ヴェロキラプトル

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ローテーション評価…S

アンリミテッド評価…B

2pick評価…S

 

 

 2/2/2の大樹生成サイクル、そのドラゴン版です。覚醒条件でナテラの大樹を2枚手札に加えることができます。

 

 忌まわしき紫竜のナーフ以降、常に手札切れに悩まされてきたドラゴン待望の優秀なドローソースです。

覚醒状態であれば2/2/2に分散できる2コスト2ドローが付いてきて、大樹の破壊回数も増やせます。

pp加速から減らした手札の回収手段が無かったドラゴンにとって、ppをドローに変換できるナテラの大樹は優秀なリソース交換手段であり、その中でも手札を増やせるこのカードはドラゴンクラスの台所事情にマッチしています。

 

 各クラスのサイクルカードの中でもトップクラスで優秀なカードであり、ローテーションドラゴンの必須パーツになると考えています。

2pickでも2/2/2の追加効果としては非常に強力です。この性能でブロンズレアなので複数枚pickできれば手札には困らないでしょう。

 

 

 ニードルドラゴニュート

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ローテーション評価…D

アンリミテッド評価…D

2pick評価…A

 

 

 ファンファーレで相手フォロワーへダメージを飛ばせる5/4/5です。既に手負いの相手にはダメージが上がります。

 

 相手の進化後フォロワーを葬ることができればテンポを取れるため、やっていることが悪いわけではありません。ありませんが、ジークフリートを経てフィルレインまでローテ落ちしたあとの現代シャドーバースでやることかというと疑問しかないです。

5ターン目に残った進化フォロワーが体力4以上だったら以降のターンで一生腐りそうですし、特に自然シナジーがあるわけでもないため採用のモチベーションを見出せません。

 

 意外と構築で使われなかったジークフリートのことを考えると、既にダメージを受けた相手は破壊でよかったのでは…と思わざるを得ません。

2pickでは中盤戦力として充分pickできる性能を持っています。中盤の進化合戦における対ドラゴン最優先のケア対象になるでしょう。